領域略称名 : 高エネルギー天体


領域番号 : 268


平成10年度科学研究費補助金


特定領域研究 (A) に係る研究経過等の報告書


「超高エネルギー天体」

平成7年度 -- 平成10年度

平成11年10月

領域代表者 東京大学・宇宙線研究所・教授・木舟 正



電話 0424-69-9592

1。領域全体の研究目標


新しい観測の窓が開くたびに、 天体の新しい姿が 明らかにされてきた。 高エネルギーガンマ線の観測が近年になって漸く 天体観測の一分野として確立し始めた。 パルサーや活動銀河など約20個の天体が 放射源となっていることが約20年前に 発見され、 1990年代に入って、ガンマ線観測衛星によるガンマ線源の数は さらにその10倍、約300個に増大した。 また、約3桁高いエネルギー領域の超高エネルギーガンマ線を 10個程度の天体が 放射していることが地上設置のチェレンコフ望遠鏡によって 発見された。 これらの高エネルギーガンマ線源が 本領域で研究しようとする1#1超高エネルギー天体2#2の 代表的な例である。

一方、現在の宇宙では最も高いエネルギー現象として宇宙線があり、 発見以来すでに半世紀以上がたつ。 陽子や電子あるいはヘリウムなどの裸の原子核などの粒子が 人工加速器の限界を越える 高いエネルギー状態まで加速されている。 宇宙線は 銀河磁場で曲げられるので到来方向から その発生源を知ることができない。 宇宙線の起源、発生源の解明は未解決のままに残されてきたが、 銀河内に閉じ込められた宇宙線のエネルギースペクトルの特徴が 明らかになった。 銀河系外起源が示唆される 極めてエネルギーが高い宇宙線の存在もはっきりしてきた。 充分な統計量に基づき曖昧でない成果を実現すべく、 検出有効面積を格段に増大させる技術革新が必要となっている。

可視光に加えて、電波やX線観測によって、 中性子星やブラックホール近傍などさまざまな原因による活発な天体現象に ついての知見の集積が拡大している。 宇宙線の発生源候補をこれら多波長データを駆使して検討する。 しかし、その発生源を直接的に知るには ガンマ線の検出がもっとも有効である。 宇宙線などの超高エネルギー粒子はガンマ線を放射するからである。 このように、 ガンマ線観測の発展は超高エネルギー天体の研究に新しい発展の糸口を与えている。 宇宙での粒子加速機構の理論的説明についても、 太陽フレアや超新星爆発の衝撃波による加速の様相が明らかにされだした。 このように、 いくつかの側面から、 1#1超高エネルギー天体2#2の一層の研究の進展を 促す契機が熟している。

これまで異なる領域で進められてきたこれらの研究を 統合的に推進する。 電波、可視光、X 線などによる従来からの観測との 連携を強めて 1#1超高エネルギー天体の研究2#2に新しい領域を開拓する。

総括班により 総合的な視点から研究領域を開拓する。 高エネルギーガンマ線観測を推進し、 天体の高エネルギー現象についての知見を拡大する。 この領域への関心は天体観測 の各分野、素粒子原子核に関する物理学諸分野、 宇宙線研究などに広く分散している。こ れまで独立になされてきた萌芽的な諸研究を発展させ、 学際的に人的交流を促進し、領域 の組織的開拓を図る。

計画研究により 大口径のガンマ線望遠鏡、 および中口径望遠鏡群の建設を行なう。 その結果、 (1) 検出可能なガンマ線天体の数を増大させ、 衛星と地上観測の谷間に位置する 100 GeV のエネ ルギー領域近辺に残された空白のエネルギー領域を埋める。 (2) 光学的方法を用いて最高エネルギー宇宙線の検出面積の拡大を図り、 宇宙で加速される粒子エネルギーの上限を探る今後の計画の準備研究とする。

公募研究は理論研究、宇宙線研究、他波長領域の天体観測研究等をカバーし、 活動銀河、パルサー、超新星残骸などの高エネルギー天体の広い視点からの 研究を推進する。


2。領域内における研究組織と研究班の連携状況


二つの計画研究を設けそれらに対応して、(1) 最高エネルギー宇宙線、 (2) 高エネルギーガンマ線、の観測研究を研究課題とする 二つの公募研究分野、 さらに (3) 宇宙線研究 (4) 理論的研究にかかわる公募研究を 設定した。 領域全体を統括し、各研究班の連携をはかるために総括班を設け、 総括班会議において各年度の方針を決定した。 すべての研究班を横断する1#1領域研究会2#2を毎年開催した。 研究会の目的は

その結果、各研究班の連携を深め、 共通の、1#1超高エネルギー天体の研究2#2分野を新しい領域として開拓の歩を進めることができたと考える。


3。領域内の研究の進展状況とこれまでの主な研究成果


領域全体の成果

当領域内のグループによって、 超新星残骸、パルサー、活動銀河の中心核などからの超高エネルギー ガンマ線を検出することができた。 これらの結果の1#1領域研究会2#2での報告に基づき、 活動的天体の高エネルギー現象 に関する総合的考察を近接分野の他波長観測データや 理論的諸モデルとの比較のもとに行なった。 研究会の内容は以下に示す集録としてまとめられている。

計画研究の成果の概観とその成果の領域全体との関連

計画研究(A) で建設された望遠鏡アレイは米国ユタ州で観測を実施し、 活動銀河からの超高エネルギーガンマ線を検出した。 最高エネルギー宇宙線に関する観測と開発、 望遠鏡の建設は、 宇宙線研究所明野観測所での研究と連携の下に行なわれた。

計画研究(B) の7m大口径望遠鏡はプラスティック鏡や 高分解能光電子増倍管カメラ等の開 発を達成し、ガンマ線検出エネルギーの閾値約250GeVで、 オーストラリアでの観測を開始 した。衛星観測との間の未開拓エネルギー領域での観測が可能となった。 オーストラリアで 1992 年以来実施中の観測を 推進しパルサー星雲と超新星残骸からの 超高エネルギーガンマ線を検出し、 これらの天体で高エネルギー電子が豊富に作り出されていることを見い出した。

これらの観測結果の総合 的な検討を毎年、1#1領域研究会2#2で行ない、 その成果は上記の研究会集録として出版 されている。 正体不明の未同定ガンマ線源の多波長にわたる総合的観測、 活動銀河などの 国際的同時観測キャンペーンへの参画など、 X線など他波長領域との共同作業を開拓推進 した。超新星残骸などでの衝撃波加速や活動銀河のジェットでの 超高エネルギー現象についての 理論的研究を含む研究成果は研究成果報告書にとりまとめられる。


計画研究の成果

A. 7台の 3m 口径望遠鏡の建設(計画研究A)

口径3m の望遠鏡を7台建設し、米国ユタ州に設置した。 東京大学宇宙線研究所明野観測所で行なわれている最高エネルギー宇宙線観測の 検出面積を格段に拡大するため、大気の蛍光を測定する光学的方法を開発した。 また、ガンマ線検出精度を高めるために 複数台の望遠鏡をチェレンコフ光測定に用いる、 いわゆるステレオ観測を行なった。

1.
北天のガンマ線源の観測とステレオ観測技術の開発
(a)
活動銀河の北点での 高エネルギーガンマ線によるサーベイ観測を行った。 米国グループによってガンマ線源として発見された Mrk421, Mrk501 の 二つの活動銀河からの超高エネルギーガンマ線を 検出し、新しく活動銀河 1ES1959 が高エネルギーガンマ線源であるらしい 証拠を提出した。
(b)
Mrk501 は 1997年に半年近くにわたる巨大フレアーを起こし、 詳細な日毎の光度変化を測定することができた。 この結果、ガンマ線のエネルギースペクトルの詳細な議論が可能となり、 5TeV で折れ曲がる構造を持つらしいことを結論した。 このスペクトルの折れ曲がりには (i) ガンマ線を放出する親粒子である電子の加速の限界、または (ii) 高エネルギーガンマ線と背景赤外線の衝突による吸収、 の二つの原因が考えられる。 Mrk501 の光度変化に約24日の周期性が見られた。 ドイツのグループによる超高エネルギーガンマ線のデータ、 広視野X線望遠鏡である RXTE のデータにも同様な傾向を 指摘できる。 この結果は活動銀河中心核にあると想像される ブラックホールからの高速度ジェットの構造とその運動を 決定するメカニズムの解明に新しい知見を与える 可能性がある。
2.
最高エネルギー宇宙線観測技術の開発
(a)
最高エネルギー宇宙線が大気中で発する蛍光の シミュレーションとして、 Nd:YAGレーザーの三倍高調波 355nm を大気中に放射し、その散乱光を 観測し大気による吸収の効果を測定した。 その結果、3m 口径の望遠鏡で20km 遠方の 1018eV の 宇宙線が捕らえられることがわかった。
(b)
大気蛍光法による宇宙線の測定では、宇宙線のエネルギー決定に 最も重要な要素は、大気中での光の減衰量の測定 である。レーザーと望遠鏡との方向を変化させながら、 光の透過距離についての様々な幾何学的条件でレーザービームの強度を 測定し、 大気の透明度を精度良く求めることができた。 ユタでの水平方向の光の減衰長が ほぼ12kmであるという定量的な結果を得た。 大気透明度のモニター方法を開発し、 二つの散乱過程(Rayleigh 散乱と Mie 散乱)の寄与を分離して評価することに ほぼ成功した。 その結果、 数10kmにおよぶ広大な面積からの、 最高エネルギー宇宙線を検出する見通しを確立しつつある。

B. 大口径 10m 望遠鏡の建設(計画研究B)による 南天の超高エネルギーガンマ線観測の推進

口径 7m のガンマ線望遠鏡を開発製作しオーストラリア、ウーメラに設置した。 同地に既設の口径 3.8mガンマ線望遠鏡による観測と連携し、 総括班とともに推進し、 ガンマ線観測の成果を促進した。

1.
既設 3.8mガンマ線望遠鏡によるTeV領域ガンマ線観測
(a)
大きな天頂角での観測によって 10TeV以上の高いエネルギー領域の ガンマ線を精度良く検出する方法を確立し、 かに星雲について10TeV 以上のエネルギー領域のエネルギースペクトルを 提出した。 ガンマ線からの チェレンコフ光を天頂角 50度以上の天体について観測すると、 検出可能なガンマ線のエネルギー閾値は天頂付近についての値の 数倍に増加するが、検出面積も約10倍 となる。 北天の天体である かに星雲をオーストラリアから天頂角 53-60度で観測を行ない、 約 7 TeV から50TeV程度までの広範囲のスペクトラムを決定した。 50 TeV のガンマ線はこれまで天体から観測された電磁波の最高エネルギーの 信号であり、 かに星雲での粒子の加速機構に制限を与えている。 この領域ではこれまで 宇宙線空気シャワーアレイによる検出が試みられてきたが、 大天頂角でのチェレンコフ望遠鏡が最も高い感度を持つ方法であることを 示した。
(b)
帆座パルサー近傍からのTeVガンマ線を発見した。 ガンマ線の発生源はパルサーの位置から 約0.3度ずれていて、 約 1 万年前のパルサーの誕生した場所に一致している 興味深い意外な結果である。 本領域発足直前に発見した パルサー PSR1706-44 に続き南天で2番めの(北天の かに星雲を含めれば3番めの) パルサー星雲からの超高エネルギーガンマ線天体となる。
(c)
超新星残骸 SN1006 からの TeVガンマ線を発見した。 宇宙線の源として 超新星残骸が最も有力な候補と考えられている。 超高エネルギーガンマ線の検出は その直接的な証拠となるものであり、 その初めての検出を西暦 1006 年に爆発した超新星残骸 SN1006 から 得ることができた。
特にこの SN1006 からは 日本の X線衛星 ASCA グループが 1995 年にシンクロトロンX線放射を発見し、 高エネルギー粒子加速が行なわれていることを示唆していた。 このX線放射の親粒子である高エネルギー電子が逆コンプトン効果による TeV ガンマ線をも放射することが期待されていたが、 最もX線強度の強い領域から TeVガンマ線放射を発見した。 X線とガンマ線観測を連携させる契機を与えた 本領域開拓によってもたらされた成果である。
(d)
SN1006 と同様に電波放射が弱い 超新星残骸 RXJ1713.7-3946 がドイツのX線衛星 ROSAT で発見され、 ASCA 衛星によっても強いシンクロトロンX線放射が確認された。 この超新星残骸についても、予備的ではあるがTeVガンマ線を 検出した証拠が得られている。 この結果は SN1006 と共に、 衝撃波加速が超新星残骸で生起し宇宙線加速の原因となっていることの 直接的証拠を与えている。 さらに、粒子加速の条件が超新星残骸毎に異なる多様性に富んだものであること、 たとえば弱い電波輝度の超新星残骸ほど効率的な電子加速を伴うらしいことを 示唆している。
(e)
パルサー星雲からの観測結果は、 パルサー風による電子加速が一般的に存在し 豊富に生成された電子 4#4 陽電子が 超高エネルギーガンマ線の原因となっているらしいことを示唆している。 X線、ガンマ線の検出結果を定量的に比較することにより、 パルサー星雲や超新星残骸での宇宙線加速の様相、 残骸での磁場の強さなどの新しい知見が明らかにされつつある。
2.
大口径の高解像度チェレンコフ光望遠鏡の開発 4#4 製作
(a)
この口径 7m の望遠鏡を米国の 10m 望遠鏡や他の計画中の 大口径望遠鏡と比較した時の特徴は、
  • 放物面反射鏡であるため 時間分解能が優れている。 電波望遠鏡製作技術をもとに設計され、 重力による反射面の歪み等について補正を必要としないなど 動作条件の信頼度が高い。
  • 軽量で耐久性に優れた80cm径小型プラスチック鏡の開発は 世界初の実用の試みである。 軽量で取り扱いが容易であるため、将来のさらに大口径の望遠鏡の 製作に有利である。
  • 各小型球面鏡の姿勢を二つのモータによって調整するシステムを ガンマ線望遠鏡では初めて採用した。最良の集光機能を安定して簡便に 維持できる。
  • 高分解能ガンマ線カメラ(角度分解能0.11度)を使用する。
等であり、 1999 年1月からオーストラリア、南オーストラリア州 ウーメラで組み立て作業を開始、3月始めに完成した。
(b)
下記の予定どおりの性能を確認した。
  • 0.01度の角度精度での望遠鏡動作
  • 反射鏡全体で半値幅で0.1度程度での集光能力
  • 200〜300GeVの検出ガンマ線エネルギー閾値を達成
100GeV領域の観測にせまる性能を満たすことが判明し、 1999 年6月より定常的な観測に入っている。
(c)
宇宙の超高エネルギー現象研究への期待は本領域の研究期間の間に 一層高まり、 大型望遠鏡を多数台建設する計画の実現が現在世界的競争となっている。 計画研究(B)を発展させる 次期計画として「超高エネルギー断面から見た宇宙」が 科研費 COE 拠点形成により平成11年度から 出発した。 このための基礎を本領域研究による研究者組織の開拓などにより築くことがで きた。

4。今後の領域の推進方策


本領域で重点的に取り上げた二つの計画研究のうち、 超高エネルギーガンマ線の観測は 科研費拠点形成プログラム(COE)によって 今後さらに推進される。 1999 年 4月より5年計画で東京大宇宙線研究所に1#1超高エネルギーガンマ線 の研究拠点形成2#2(研究課題 『超高エネルギー断面から見た宇宙』)が 他大学の研究分担者の協力を加え発足した。

もう一つの研究課題、1#1最高エネルギー宇宙線の研究2#2については 東京大学宇宙線研究所の概算要求による将来計画として、 宇宙線研究所によって今後推進される。 宇宙線が発する大気蛍光を 検出することにより、 その開発研究としての 計画研究(A)の観測地である米国ユタ州の砂漠において、 巨大な検出面積を実現する。

本特定(重点)領域の主要な柱であった超高エネルギーガンマ線天文学の 推進は今後も科学研究費によって行なわれることになった。 そのスケジュールは、

このステレオ観測システムにより、角度分解能0.05度以下、 100GeV 以下のエネルギー閾値、 感度10-13 erg cm-2 s-1 のガンマ線望遠鏡群が実現する。 このような複数の大口径(10 m 級)望遠鏡による 超高エネルギーガンマ線観測の推進はアメリカやドイツなど世界的競争の さなかにあり、 われわれはこの緊急課題を外国諸計画に比べ早期に実現できるメドを得ることが できた。


広い裾野を持つ学際領域の開拓は 本特定(重点)領域の重要な目的の一つである。 科研費拠点形成プログラム(COE)による 1#1超高エネルギーガンマ線研究拠点2#2の形成に於ては、 本領域で開拓した研究組織の連携は貴重な遺産となっている。 天体観測の広い波長領域にまたがる総合的視点による 1#1超高エネルギー天体の研究2#2を継承発展させたい。


5。領域を推進するための問題点と対応策


本領域の科学研究費は、多岐にわたる研究分野、諸大学研究機関にまたがる 共同作業を可能にした。 大局的に見て、領域の推進に重大な障害となるような問題点は なかったと考える。 しかし、以下に述べる計画研究の実施に関わる問題点は 今後の発展につれてさらに顕著に なる可能性がある。 一方、広範囲多数の研究者の組織を運営するために、 事務作業のための研究補助者が不可欠であったのは当然である。 社会保険などの適用を必要とする雇用関係の発生は科研費では 禁じられている。 謝金によって対応したが、 研究代表者に事務作業のしわ寄せが及ぶのは致しかたなかった。 この点に関し大型科研費については柔軟性のある制度が望ましい。

海外観測拠点の形成

本領域の観測実験はガンマ線や宇宙線の大気中での発光現象を捕らえる。 この光が微弱であり且つ広がっているため、 通常の天文観測に比較しても優れた大気の透明度及び 高い晴天率を必要とする。 砂漠地帯などの乾燥地域が観測適地であり、 日本国内での観測は安定した長期の観測時間を得ることは不可能である。 必然的に海外での実験となり、 計画研究A は米国ユタ大学と共同研究を、 計画研究B はオーストラリアでの観測をアデレード大学との 共同で行なっている。 海外での建設作業、維持のための 予算執行には種々の制約がある。

これらの経費は相手国側の予算で執行できるよう努力して 対応しているが、 双方の予算の状況が必ずしも整合的でないときが多い。

研究組織に関連する問題

全国共同利用である大学附置研究所(宇宙線研究所)と 諸大学の連合で研究を遂行している。 計画研究Bに於ては、 宇宙線研究所とオーストラリア、アデレード大学との 国際協定に基づき望遠鏡の設置、観測が行なわれている。 観測の運用は諸大学を含む研究組織全体で協力して行ない、 海外での実験設備の運営維持の責任を宇宙線研究所が担った。 共同利用機関が提供する施設、装置の 諸大学研究者が利用するという、 国内に於ける共同利用研究所のシステムに疑似的な 運用方法にならざるを得なかった。 必ずしも予算等の制度上の制約による理由ではないが、 慣行的に最も適切且つ実効的な方法であったと考える。 しかしながら、 科学研究費の、研究代表者と分担者からなる体制での実施とは 整合的でない点がある。 今後の海外での大型研究の体制の例として、 ホスト研究所の施設機能を海外に拡大する方向となる ハワイでの1#1すばる2#2計画があるが、 巨額の恒久的な費用を必要とする。 科学研究費による研究の場合には別の方策が適当であるかも知れない。 管理運営の共有や分譲等をも含めて、 諸機関にまたがる研究組織に共有的均質的な役割分担を 可能にする方向を検討することも一つの可能性であろう。 共同研究に参加する各大学の多様な事情に対応しつつ、 あたらしい研究協力体勢を模索することは 諸大学の活性化の方策にも関係していると考える。


6。研究成果公表の状況


領域全般、公募研究をも含んだ研究成果の一覧は現在準備中の成果報告書に まとめられる。ここでは計画研究班のメンバーの学術雑誌への 本領域の研究に関係した発表論文のみを示す。


計画研究 A



計画研究 B



領域代表者及び計画研究代表者による国際会議での 招待講演




 
next up previous
Next: About this document ...
WWW User
11/15/1999