天文学会 秋の分科会(宇都宮大1997)



東工大、他
谷森達、他CANGAROOグループ

今年、BeppoSAX衛星によりガンマ線バーストの位置決定精度が飛躍的に 向上し、X線望遠鏡(ASCA,ROSAT)、大型光学望遠鏡や大規模電波干渉計 などの装置が次々とガンマ線バーストを観測し、天体の同定に成功している。 我々CANGAROOグループは南半球オーストラリアで地上から空気チェレンコフ光望遠鏡を使って 超高エネルギーガンマ線天体の観測を行なっているが、 南天で起こったGRB970402に対して、発生時から1日以内に観測を 開始し、のべ5日間観測を行なった。 EGRETで1時間遅れた20GeVガンマ線のアフターグローが発見されてから、 地上の空気チェレンコフ光望遠鏡を使って何度かBASTEで観測された GRBに対して観測が行なわれた。 しかし、BASTEの位置決定精度が1度以上と悪く、 発生源の位置決定精度が0.2度以下でないとガンマ線検出が 難しい空気チェレンコフ光望遠鏡では、超高エネルギーガンマ線が GRBから出ているかどうかよくわからなかった。 今回、世界で始めてBeppoSAXから誤差3分という十分な位置精度の情報が 得られ、意味のある観測が行なえた。 もし超高エネルギーガンマ線が検出されれば、その距離や発生機構に 非常に大きな制限が加わることになる。 火の玉モデルでも、火の玉が膨張する課程において、ショックにより宇宙線が 加速されているという考えも提案されている。 超高エネルギーガンマ線の放出の有無は、これに対して重要な情報をもたらす。 現在の時点では、まだ完全な解析結果が得られたわけではないので、結果は 書けないが、学会時には確実に結果を発表できる。