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SN1006からのTeVガンマ線の観測とその非熱的輻射モデル

吉田龍生(茨城大理), 谷森達(東工大理), 内藤統也(国立天文台),荻尾彰一, 櫻澤幸司, 守谷昌代, 亀井新, 鈴木理映子, 原敏 (東工大理),村石浩, 柳田昭平, 喜多礼子(茨城大 理), P.Edwards(宇宙科学研),田村忠久(神奈川大工), 水本好彦(国立天文台), 西嶋恭司 (東海大理),河内明子,木舟正, 佐藤貴弘, 森正樹, 吉越貴紀, J.Holder, M.Roberts,G.Rowell(東大宇宙線研), 村木綏, 松原豊, さこ隆志, (名大STE研),郡司修 一(山形大理), 原忠生(山梨学院大), 薄田竜太郎(理研)

CANGAROOチームでは、シェル型超新星残骸SN1006からの超高エネルギーガンマ線の観測を 96年、97年の二年間にわたって、オーストラリアに設置した3.8mのイメージング大気 チェレンコフ望遠鏡を用いて行った。その結果、シェル型超新星残骸からのTeVガンマ線 を、世界で初めて検出した(ApJ, 497, L25, 1998)。信号が検出された方向は、X 線天文衛星ASCAが観測した非熱的なX線が最も強い、北東のシェルに一致している。\par 今回は統計量の豊富な97年のデータ解析を進め、微分フラックスを求めることができたの で、その結果を報告する。また、SN1006からの非熱的輻射モデルを構築し、微分フラック スと比較することによって、超新星残骸での磁場の大きさや、粒子の加速の最高エネル ギー、物質密度、宇宙線陽子・電子の比など、粒子加速に関する重要な物理パラメータを 決定することができたので、その結果についても報告する。電子のエネルギー・スペクト ルは、べき関数と指数関数の積の形を仮定して、電波とX線領域でのシンクロトロン輻射 の観測スペクトルを再現するように決め、陽子のスペクトルは電子と同様の形を仮定し た。ガンマ線輻射機構としては、電子が2.7K宇宙背景輻射の光子をたたきあげる逆コンプ トン散乱、電子の制動輻射、陽子がまわりの星周物質との衝突から生じる中性パイオンの 崩壊によるものを考慮している。微分フラックスのべきは、逆コンプトン散乱モデルでほ ぼ説明することができることがわかった。\par